トイレを把握する
過敏性大腸炎持ちにとって、毎日の通勤は戦争です。
電車という閉鎖空間は、まさに恐怖でしかありません。
一つの対策として、私は途中駅のトイレの場所をほとんどすべて把握しています。
心配性なので、駅の構内図をすべて印刷し、時折見返してはトイレの場所を覚えこんでいます。
お腹が痛くなった時に、「次の駅で降りればいい。トイレの場所もわかっている」と考えると、多少安心して、場合によっては腹痛が和らぐことがあります。
とにかく我々のような過敏性大腸炎持ちにとって、不安こそが大敵。
不安が腹痛を呼び、下痢を引き起こすわけです。
従って、不安を軽減するための努力はしてもいいのではないかと思います。
もちろん、それに傾倒しすぎると不安が不安を呼ぶこともあるのでやりすぎは厳禁ですが。
作家の朝井リョウさんも、確か途中駅のトイレは把握している、というような発言をされていたと聞いたことがあります。
健康な人にとってはおよそバカバカしい努力でしょうが、我々にとっては生死を分ける問題です。
トイレの場所がわかっており、いつでも行けるという安心感は、とても大きなものなのです。
だから、未知の場所に行くとまずトイレを探してしまいます。
トイレを拠点に行動する、という癖がついてしまっているのです。
「いざとなれば、ここに戻ればいいぞ」という、我々にとってのいわばベースキャンプなのです。
だから、トイレのない場所に行くのは、現状では無理ですね。
テレビなどを見ていて、芸能人が飲食した後にすぐに車に乗ってロングドライブする光景などをみると、他人事ながら「お腹が痛くなったらどうするんだろう」と心配になってしまうぐらいです。
まぁ、トイレに行けたとしても、空いているとは限らないのが悩ましいところです。
東京の朝の男性トイレの大便器は、異常に混んでおります。
男性の方が胃腸が弱いからだと思いますが、主要駅のトイレはほぼ空いていません。
なんなら、行列ができていることもままあります。
従って、できれば「ここがダメならここ」という第二防衛ラインまで把握しておくと心強いでしょう。
新宿や渋谷、東京といった駅の大便器は本当に埋まってるんです。
ほとんどみんな過敏性大腸炎持ちなんじゃないかと疑うぐらいです。
しかも驚くほど長く出てきません。
中でスマホゲームでもやってるんじゃないでしょうか。
以前本当にピンチになった時は、申し訳ないが長々と埋まっているところをノックしました。そうでもしないと漏れかねなかったからです。
正直、5分経ったら自動で開く、ぐらいのシステムは欲しいところです。